01.アプリケーションの役割
RFIDリーダーの動作制御
アプリケーションの役割の一つとして、RFIDリーダーの動作制御があります。読み取り(電波照射)の開始・停止は本体のボタン操作によって制御できますが、アプリケーションの操作によって、スタート・ストップはもちろん、電波出力の強弱、照射時間の設定なども制御することが可能です。
収集した情報の処理
もう一つの役割は、ICタグから収集した情報の処理を行うことです。読み取った情報を端末の画面に表示するだけでなく、読み取った情報と管理物との紐付けを行ったり、ICタグの位置を探索したりできます。
02.アプリケーションは絶対必要?
エクセルがあれば十分?
「エクセルやメモ帳を使用するから、特別なアプリは不要」とお考えになるかもしれません。RFIDリーダーの機種によっては、パソコンとキーボードインターフェイス(HID)で接続することで、読み取ったICタグの情報を直接エクセルに入力することが可能です。
既存の仕組みを大きく変えずに手軽に導入できるため、小規模の運用では多数のニーズがあります。
RFIDを最大限に活かすにはアプリ!
前述の場合、RFIDリーダーの読み取りスピードに対して、エクセルへの情報入力のスピードが追いつかないことがあり、特に一括読み取りを行う場合は、情報が欠けたり抜けたりしてしまうこともあります。また、作業中はパソコンを操作できないなどの制約もあります。
中規模や大規模の運用、あるいは作業の時短・効率化を追求しRFIDのメリットを最大限に活かすためには、アプリケーションを使用することをおすすめします。
03.当社オリジナルアプリのご紹介
当社では「手軽に試してみたい」「すぐに運用を始めたい」「自社での開発が難しい」というニーズにお応えして、RFIDの性能を簡単に体感できる無料アプリや、業務用のパッケージアプリをご用意しています。
03-01.RFIDを簡単に試せる「RFID BOX」
無料アプリ
RFIDのスピード感や作業効率化を体感できる無料アプリです。RFIDリーダーを使った一括読み取りや探索、電波出力の調整、読み取り精度の検証にも使用できるため、RFID導入前のデモアプリとしておすすめです。
Android・iOSに対応しており、各ストアからスマートフォンへダウンロードしてお使いいただけます。
03-02.棚卸を効率化する「棚卸アプリ」
業務アプリ
RFIDを使って棚卸業務を効率化させるアプリケーションです。運用に必要な「RFIDリーダー」と「モバイル端末」をセットにしたパッケージとして提供しており、管理対象のアイテムに貼付するICタグをご用意いただくだけで、すぐに使い始めることができます。
操作の流れとしては、まず、棚卸の作業リストをCSVファイルとしてアプリケーションに取り込み、RFIDリーダーで棚卸を実行します。そして、実行結果を再びCSVファイルにしてパソコンに取り込みます。CSVを利用しているためエクセルでも簡単に編集ができ、既存システムとの連携もスムーズに行えます。
04.SDK(ソフトウェア開発キット)で開発
04-01.SDK(ソフトウェア開発キット)とは?
「SDK(ソフトウェア開発キット)」とは、RFIDリーダー対応のアプリケーションを開発するために、サンプルプログラム、APIのライブラリ、技術文書などをひとまとめにしたものを指します。
SDKを使うことで、RFIDリーダーを制御するアプリをはじめ、棚卸などの業務アプリを開発することが可能です。開発したアプリケーションは、RFIDリーダーと連携するスマートフォンやハンディターミナル、パソコンなどにインストールして使用します。
- 参考情報
- 当社が提供するSDKは、サンプルプログラムを確認できる簡易アプリケーション、ライブラリファイル、SDKのリファレンスマニュアルが含まれています。ドキュメント類は日本語で記載しています。
- また、一般的にSDKはRFIDリーダーの機種ごとに異なりますが、当社提供のSDKでは異なるRFIDリーダーを一つのSDKで制御することが可能です。(※ 一部の機種を除きます)
04-02.SDKで使用できる機能(一例)
読み取り機能 | 一括読み取り |
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制限読み取り | |
受信電波強度取得 |
書き込み機能 | 一括書き込み |
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制限書き込み | |
書き込みロック |
リーダーの設定 | 電波出力設定 |
---|---|
チャネル設定 | |
セッション設定 |
- 参考情報
- SDKを使用してアプリケーションに組み込める機能は、RFIDリーダーおよび対応するOSによって異なります。詳しくは各製品のSDKに関するご案内ページでご確認ください。