疑問1 RFIDはなぜ導入される?

さまざまな業種で運用が広がるRFID

RFIDやICタグを使った運用は、さまざまな業種へ広がっています。例えば、小売店舗での商品の棚卸や倉庫での入出荷検品などがあり、作業の効率化や作業時間の短縮に効果を発揮しています。

初めて導入を検討される場合は、RFIDにどのような効果があるのか、また、同じ業種ではどのような事例があるのか、疑問や不安を抱かれるでしょう。
まずは、RFIDのメリットや事例を参考にして検討を進めましょう。


RFIDの特長

RFIDの特長として、大きく分けて下記の4つが挙げられます。

  • 非接触で読み取れる
  • 複数のアイテムを一括処理できる
  • 遠くのものを識別できる
  • 探索ができる

では、それらの特長が実際の業務ではどのような効果をもたらすのでしょうか。

RFIDがもたらす効果

非接触型 目視できないものを動かさずに自動で識別し、作業負担を軽減できる
一括処理 少人数体制で運用でき、さらに短時間で作業が完了する
長距離読み取り 手の届かない場所にあるものを読み取りできる
探索 ものをスピーディに探せる・紛失しない

こんな業界で使われます

RFIDは日常生活の中で身近な店舗業務から、倉庫や工場といった普段はあまり目にしない場所まで、さまざまな業界で導入されています。

アパレルでは作業スタッフの人員削減を実現できたり、レジの待ち時間を解消したりできます。また、物流ではコストや配送時間のロスを減らし、さらに消費者には注文した商品が早く手元に届くなど、サービスを提供する側・受ける側の双方に大きなメリットをもたらします。

利用の一例

アパレル
アパレル

商品の棚卸、在庫チェック、セルフレジ

物流倉庫
物流倉庫

入出荷検品、庫内の動線管理

文教施設
文教施設

備品の管理、図書の貸出管理

多数の導入実績の中から、お客様の業種や運用形態に近い事例をご紹介いたします!

まずはここを確認!導入に必要なアイテム

RFIDを使った運用には「ICタグ」「RFIDリーダー」「アプリケーション」が必要です

RFIDを使った運用を行う際に必要となるアイテムは、以下の3つです。

ICタグやRFIDリーダーの選択は、どんなアイテムを読み取りの対象にするかどのような環境(場所)で使うのかによって決まります。さまざまな種類がありますが、特長によって価格帯も異なるため、運用に合ったものを選択するようにしましょう。

ICタグの一例

金属素材への使用に特化したICタグ

シールタイプで貼付が簡単なICタグ

RFIDリーダーの一例

小型&長距離対応のRFIDリーダー

無線LAN対応デスクトップ型RFIDリーダー

また、RFIDリーダーだけでは読み取ったICタグのデータを処理することができません。
RFIDリーダーの機種によっては、あらかじめ起動しておいたエクセルやメモ帳などへキーボード入力のように書き出すことができます。ただし、読み取りスピードに対して入力が追いつかず、すべてのデータを書き出せない場合もあります。

読み取ったデータのカウントを正確に表示したい場合や、読み取るICタグが多い業務利用の場合は、制御するアプリケーションが必要になります。
ICタグを読んだ後に何をしたいのか、データをどのように活用したいのか明確にして、アプリケーションを検討しましょう。当社では、すぐに導入できるアプリをご提供しています。

アプリケーションの一例

手軽に使えて棚卸や入出庫作業を効率化する業務用アプリ

RFIDが簡単に使える無料のスマホアプリ

導入の目的を明確にして、使う環境にあった機器を選択しましょう。
アプリの検討も忘れずに。

機器の選定に迷ったら…
お客様の運用にマッチする機器をご案内いたしますので、お気軽にご相談ください!

疑問2 RFIDの価格は高い?

RFIDの導入において一番の悩みになるのが「価格」ではないでしょうか。「RFIDリーダーの価格はいくらなのか」「ICタグの費用がかさむのではないか」。当然、稼働するまでのイニシャルコストはバーコードと比較して高くなってしまいます。

しかし、RFIDによる効果・コストメリットは稼働してから発揮されます。最初のコストだけではなく、人件費などのランニングコストも合わせてトータルで考えてみましょう。

RFIDの導入にかかるコストイメージ

RFIDによる費用対効果

その1.人件費を考える

アパレル店舗における棚卸の実例で考えてみましょう。

RFIDの導入前は、商品の棚卸をスタッフ3名体制で6時間かけて行っていました。ディスプレイ棚に積み重なっている商品は、商品タグを1つ1つ取り出して確認する必要があったため、大きな負担になっていました。

RFIDの導入後は、1名体制でわずか1時間という早さで終えることができました。ハンガーが密着したり棚に積み重なったりする商品は若干読み取りづらさもありましたが、少し手で隙間を作るだけでクリアできたため、作業の負担も大幅に軽減されました。

この結果、商品の棚卸における人件費は「約94.4%」削減することができました。イニシャルコストがかかるRFIDですが、継続して運用したランニングコストを考えると、大きな費用対効果が得られることになります。

RFID導入による作業時間の短縮

1年間のコストシミュレーション

作業の条件

  • アイテム数:10,000点
  • 人件費:1人あたり2,500円/1時間
1回にかかる人件費
1年間にかかる人件費

その2.システムの費用を考える

RFIDを使った棚卸を実現するには、RFIDリーダーやICタグ、モバイル端末などの機器類の他に、アプリケーションをはじめとするシステム開発費用が発生します。RFID機器の費用とシステム費用の2つを合わせると、場合によって大きな費用負担になることも想定されます。

しかし、ゼロからの開発であれば、仮にバーコードで運用する場合でもシステム費用が発生します。システム費用は必ず発生するものとしてとらえ、機器の部分の費用を比較検討してみると、当初想定するような負担ではなくなるかもしれません。

「価格 = 高い」という先入観を持たずに、先を見据えたコストをシミュレーションしていきましょう。

費用に関するご相談を承ります
費用対効果について詳しくご案内することも可能ですので、お気軽にご相談ください!

疑問3 RFID導入の成功ポイントは?

読み取り率100%は絶対… この認識を変えましょう

RFIDの読み取り率

RFIDがいくら便利だからと言っても、万能ではありません。RFIDリーダーでICタグの読み取りを行う際、数件の読み取り漏れが発生する場合があります。

しかし、読み取り率が100%ではないからと言ってRFIDの導入を断念してしまうのは、大変もったいないお話です。


読み取り率100%を目指さなくても良い

1回ですべてのICタグを読み取る。絶対に必要かと言うと、実はそうではありません。例えば、商品の棚卸においては、RFIDの読み取り漏れが発生する可能性があることを前提に運用が行われます。実際には、商品の数と読み取った数が一致するように、何度か読み取り動作を繰り返しながら棚卸作業を進めます。

1回で読み取り率100%を目指すのではなく、数回繰り返すことで100%にする、そしてより確実にするというものです。作業を繰り返すなんて受け入れられないと感じるかもしれませんが、それでも、バーコードに比べて格段に作業スピードが速く、人員も削減できるため、大きなコストメリットが生まれます。

効果を見極めて、最適な運用方法を検討しましょう。

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目次

このページでは、RFIDの特長や価格・費用対効果など、導入に役立つポイントをご紹介しました。
費用対効果に関する詳しい情報、業種ごとの導入事例などを個別にご案内することも可能ですので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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